2021.01.12 コラム

無線機が物流業務に欠かせない理由や選び方のポイントを解説

新型コロナウイルスの影響によって在宅時間が増え、ECサイトの利用が増加傾向にあります。[注1]
それに伴い物流業者に大きな注目が集まっています。
物流業務においても、無線機は欠かせないアイテムの一つとなっていますが、具体的にどのような理由で無線機が必要とされているのでしょうか?
ここでは、物流業務と無線機との関係性や、選び方のポイントを紹介します。

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無線機が物流業務に欠かせない理由

 

無線機が物流業務に欠かせない理由として、走行中の通話が可能という点が挙げられます。
物流においては、トラックで長距離走行するケースも多いです。
長距離走行においては、常に交通情報などが気になります。一般的に提供されている交通情報を使用することもありますが、より細かな混雑情報や事故情報を知りたい場合があります。その際に、活躍するのが無線機です。
2019年12月1日から改正道路交通法が適用されて、運転中のスマートフォン使用やカーナビ注視しての「ながら」運転が厳罰化されました。
この中で、2秒以上の画面注視や操作が罰則の対象となるのですが、IP無線機を用いれば罰則の対象外となるケースが大半です。
IP無線機は、携帯電話の電波が届く範囲であれば全国どこでも使用可能なので、物流業務への効果が期待できます。
※ただし、罰則の対象になる明確な基準がないため無線機の使用中に交通事故など起こしてしまった場合は現場の判断が最優先され「安全運転義務違反」の対象になる可能性があります。
上記を踏まえ基本的には走行中の使用は避け、通話の際は停車している状態で無線機操作を行ってください。

1.位置情報の把握による荷物の受け渡しも容易

物流の場合、トラック同士で荷物の受け渡しが必要になるケースがあります。
その場合、お互いのドライバー同士で受け渡し位置を整合することもできますが、より近いドライバー同士で行ったほうが効率的です。
IP無線機であれば、トラックなどの位置情報を容易に把握できる仕組みを採用しているケースが大半です。
これを活用すれば、どのトラックで受け渡しするかをうまくコントロールできます。

2.集荷も容易

物流では、集荷作業も行うケースがあります。
ルーチンで集荷のルートが決まっていれば、事前に最適なルートを構築することもできますが、突発的に依頼された場合は、より近くのドライバーに集荷指示をしたいものです。
この場合、無線機があると一度に複数のドライバーに指示ができます。
また、IP無線機であれば位置情報を把握することで、集荷先との位置関係でどのドライバーに依頼すべきかを容易に判断できます。

3.倉庫内の作業がスムーズに行える

物流では、単に荷物を運ぶだけの業務では終わりません。
倉庫に入って、荷物を下ろすところまでが物流の範囲となるのです。
軽量な荷物であればドライバー自身で行うこともありますが、大型トラックで多くの荷物を下ろす場合、フォークリフトで行うのが一般的です。
この際に、ドライバーとフォークリフトを運転する方と息を合わせることが重要になります。
その際に、無線機を用いることでスムーズに連携をとって作業を行えます。
また、倉庫内だけでなく事務所と連携を取って作業も行うことが可能です。
さらに、倉庫内のどの箇所に荷物を置くという指示も、無線機であれば伝えやすいという面もあります。

 

物流業務での動態管理・安全管理の重要性

物流業務では、いかにトラックなどの位置を把握できるかが重要です。
特に、配送や集荷などにおいては、効率よく行うことでコストを低減させることができますし、お客様に迷惑をかけるというリスクも回避できます。
動態管理という意味では、IP無線機を導入すればかんたんに行うことが可能です。ないがしろになりがちな勤怠管理も、動態管理によって容易に行なえます。また、安全管理も重要なテーマとなります。
物流業務で多い事故として、以下があります。

● フォークリフト作業
● 倉庫、配送セ ンター、工場内倉庫等での入出庫等の作業
● トラック荷台への積込み・積卸し作業

トラックの運転時というよりは、どちらかと言えば倉庫内で発生するケースが多いのです。
無線機を活用することで、お互いが密に連携をとって事故を未然に防止することが可能となります。

物流業務で利用する無線機の選び方

物流業務で使用する無線機としては、以下のようなポイントで選ぶことをおすすめします。

1.軽量で持ち運びしやすい

特に倉庫内で使用する無線機を導入する場合、携帯性の高さが重要となります。
これによって、倉庫内でくまなく持ち歩いて作業を行えます。
手のひらに収まるコンパクトなサイズが特に望まれますし、軽量なものを選ぶようにしてください。
また、クリップなどの付属品があることで、手に持っていない時に容易に持ち運べるものもよいでしょう。

2.充電の容易さ

毎日のように使用する場合、手軽に充電できるかどうかも重要な選定ポイントです。
内蔵バッテリーを採用し、スタンドに挿して充電できるものがベターですが、同時にバッテリーの持ち時間も重要となります。
最低でも、一日使用できるバッテリー容量の無線機を選んでください。
また、内蔵バッテリーだけでは不安な場合は、予備バッテリーを容易に入れ替えることができる無線機もおすすめです。

3.多彩な通話モードがある

特に倉庫内で作業する場合、同時に複数の作業員に指示を出せる機種が必要です。
また、細分化されたチームごとに通話できたり、実際の業務組織に応じた通話モードが選べたりするとなお便利です。

4.動態管理ができる

特に集配などを担当するトラックでは、動態管理できるものが必須です。
動態管理システムであるモバロケが標準装備された機種は、インターネット環境があればパソコンやタブレット、スマートフォンで動態管理を行えます。

5.メッセージのやり取りができる

音声による通話以外でも、文字でやり取りしたいケースがあります。
その時に、IP無線機であれば容易にメッセージのやり取りができます。
また、スマートフォンにアプリをインストールしてIP無線機として利用できるものがあり、その場合では動画や画像の送受信も容易です。
倉庫の状況を伝えるなどで、広く活用できる機能としておすすめです。

 

物流業務でも無線機は大活躍

物流業務において、安全かつスピーディーに作業するためには、無線機の導入は必須です。
特に、IP無線機のように音声だけでなく文字や動画などをやり取りできるものがあると、なお便利です。
ぜひ導入を検討して、より効率よく業務を行える体制を整えましょう。