2021.07.14 コラム
スクールバスの運行管理にIP無線の活用がおすすめである3つの理由
スクールバスは比較的小さなコミュニティ間で使用されます。時刻表はあるものの、道路状況をはじめ、学校や園でのちょっとした出発の遅れにより、定刻通りにバス停到着しない場合も少なくありません。
また、遅延時だけではなく、災害時などに学校や園に問合せが集中してしまうこともあるため、スムーズな緊急連絡体制が求められます。
ここでは、そんなスクールバスの運行管理におすすめであるIP無線について解説します。
目次
スクールバスの運行管理にIP無線の利用がおすすめである3つの理由
車載型の通信機器として無線の使用を検討するのであれば、数ある無線機のなかでも断然IP無線機の利用がおすすめです。
その理由としては大きく次の3つが挙げられます。
通信可能範囲が広い
一般的に多く利用されている無線機としては特定小電力トランシーバー、簡易業務用無線機、IP無線機の3つが挙げられます。
「トランシーバー」や「インカム」といった呼び方でもお馴染みの特定小電力トランシーバー。その通信可能範囲は、範囲が広いものでも500m程度が限度です。また、簡易業務用無線機の通信可能範囲も、範囲が広いものでも10km程度までとなります。
しかし、IP無線機の場合は、携帯電話の通信網を使用するため、携帯電話の通信が可能な範囲であれば基本的に全国どこでも使用することができます。通信範囲を気にせずに使用できるため、通常の運行だけではなく、たとえば県外への旅行や遠征時にも役立ちます。
免許取得のための申請が不要
スクールバスの移動範囲があまり広範囲でない場合は簡易業務用無線機の使用も可能です。しかし、簡易業務用無線機の場合は免許取得のための申請を行う必要があります。
一方、IP無線機の場合は資格取得の申請は不要。どなたでもすぐに利用することができます。
位置情報を把握できる
IP無線機ではGPS機能を使って端末の位置情報を取得することができます。つまり、IP無線機を搭載しているスクールバスであれば、遅延した際にもすぐに利用者に情報を知らせることが可能なのです。
この機能を利用することで、スクールバスを利用する人やその保護者、また、学校や園の職員にとっても無駄な待ち時間をなくせるというメリットがあります。
スクールバスの運行管理に利用するIP無線の選び方
IP無線機といっても、その種類はさまざまです。
しかし、スクールバスの運行管理にIP無線機を利用するのであれば、少なくとも次の2点は押さえておきましょう。
車載型の無線機であること
IP無線機には携帯電話と同じようにハンディタイプのものや、スマートフォンにアプリをインストールして使用するものもあります。
しかし、これらを運転する人が使用する場合は、片手運転となり道路交通法に違反することになってしまうため、運転中の使用を想定するのであれば車載型の無線機をおすすめします。
車載型の無線機であれば自動車の電源に対応しているため、バッテリー切れの心配もありません。また、運転しながらでも明瞭な音声でやりとりができる機能が搭載されたものもあります。
スマートフォンと連動ができること
スクールバスの運行管理にIP無線機を利用するのであれば、スマートフォンと連動できるタイプを選ぶことでその利便性がぐっと高まります。
というのも、学校や園とスクールバスの運転手間でしかやりとりができない場合、運行に遅れが生じた際に学校や園に問合せが殺到するケースが多いからです。
しかし、スマートフォンと連動し、利用者がスマートフォンでバスの利用状況を把握することができれば、そういった遅延時の問合せを減らすことができます。また、天候の悪い日なども、バスの待ち時間を減らすことができるため、利用者にとって非常に便利です。
スクールバスの運行管理におすすめのIP無線機
今やスマートフォン利用者の8割以上が使用しているともいわれるLINE。
スクールバスの運行管理にIP無線機を利用するのであれば、このLINEと連動ができる車載用IP無線端末「IM-870」がおすすめです。
「IM-870」は「iMESH for LINE」というシステムを利用して、車両の位置情報をLINEで共有することが可能です。「iMESH for LINE」の使い方は、利用者がスマートフォンでLINEの友達追加をするだけ。車両の位置情報が確認できるだけではなく、LINEの機能を使用して利用者に一斉にメッセージを送ることも可能なため、遅延時の問合せなどを減らすこともできます。
また、「iMESH for LINE」は車載型の「IM-870」だけではなく、ハンディ型のIP無線端末「IM-550」や「IM-530」とも連携可能ですので、利用するシーンに合ったものを選ぶことができます。
スクールバスの運行管理には運営側・利用者双方にメリットがあるものを
車載型のIP無線機であれば運転に支障をきたすことなく利用できるうえ、通信可能範囲やバッテリー切れの心配もなく快適な運行が可能です。
また、スマートフォンと連動ができるタイプのものであれば、利用者本人だけでなく、その家族なども運行状況を知ることができるため、災害時などにも安心です。
スクールバスは毎日のように運行・利用するものだけに運営側にとっても利用者側にとってもなるべく安全かつストレスフリーなものを選びましょう。