2021.01.15 コラム

災害時に備えた通信手段の確保は必須!押さえるべき4つの基本

災害時には、いかに通信手段を確保できるかが重要なテーマです。特に大規模災害が発生した場合、迅速な状況把握によって身の安全を確保するとともに、被害を最小限に抑えることができます。

通信手段としては、主に衛星電話やMCA無線、その他の無線機などが活用されているケースが多いですが、近年ではIP無線機のニーズが高まっています。

理由としては、IP無線機が災害時に役立つ機能が多くあるためです。

こちらの記事では、災害時の通信手段確保について、押さえるべき基本を解説します。

 

災害時の通信手段確保における基本

 

災害時には通信手段の確保が重要と説明しましたが、通信手段確保における基本として、以下のような点があります。

 

1.災害時は通常の通信手段が機能しなくなる恐れがある

災害時によく聞く話として、携帯電話が通じにくくなるというものがあります。

大型の地震などが発生すると、すぐに避難場所が開設されてそこに多くの方が避難されます。

 

ひと安心している中で、気になるのが他の家族や友人、同僚などの安否です。

電話で連絡を取ろうと多くの方が携帯電話やスマートフォンを利用しますが、その際に携帯電話網が混雑してしまいます。

 

普段使用しない方も局所的に多く利用することになるので、繋がりにくい状況が続きます。

場合によっては、数日間通信障害が発生することもあるのです。

 

大手携帯キャリアでは、そのために災害掲示板などを立ち上げますが、それでも不自由であることには代わりありません。

また、大型災害の場合は携帯電話の基地局に被害が及ぶケースがあるので、なおさら繋がりにくい状況が想定されます。

 

2.災害時の通信手段は複数用意することが必要

先に紹介した通り、携帯電話は災害時に活用できないというケースも想定されます。

よって、携帯電話だけでなく複数の通信手段を確保しておくことが重要です。

 

その代表例が無線機です。

無線機の場合、専用の通信網を使用することで携帯電話が使用できないシーンでも利用することが可能です。

 

近距離通信ができる無線機であれば、免許や局の開設不要ですぐに導入できます。

 

他にも、災害時優先電話も検討する余地のある通信方法です。

災害時優先電話は、災害時でも優先して通話できる電話となるので、携帯電話のように繋がりにくくなるリスクを低減できます。

 

その他、特殊な方法となりますが衛星電話などにより通信方法を確保するのもおすすめです。

 

3.連絡網の確立が必須

いざ災害が発生した場合、通信手段を確保するだけでなく、どのような体制で連絡を取り合うかも重要な問題です。

迅速な情報伝達を行うためには、連絡網の確立が必須です。

 

どのような体制で情報を伝達できるかだけでなく、情報収集という意味でもたいへん役立つ連絡網ですが、同時に通信手段としてどの方法を用いるのかを決めておくことも重要です。

 

例えば、無線機の場合はグループ通話ができるので、多くの方に同時に情報を拡散できます。

ただ、相手が無線機を持っていなければ意味がありません。

 

通信手段を決めたら、必要な要員に無線機を持たせることで、より迅速な連絡体制を構築できます。

 

4.音声だけでなくメッセージなどでのやり取りも検討する

音声通話によって、よりリアルタイムで迅速な情報収集が可能です。

ただ、無線機を使用していない場合はグループ通話ができないために、情報の収集がどうしても遅れがちです。

 

その場合、役立つのがメールやSNSなどのメッセージ機能です。

メッセージを使用すれば、1度に多くの方に情報を展開できますし、随時情報を集めることも容易です。

ただ、災害現場では携帯電話が繋がりにくいという問題点があることも考慮しましょう。

 

災害時の通信手段にはIP無線機が最適

災害時の通信手段として無線機が役立ちますが、特にIP無線機が最適です。

その主な理由としては、災害現場でも繋がりやすいという特徴があるためです。

IP無線機では、携帯電話網として有名な3Gや4Gを使用します。

災害時、090、080などを利用した電話の場合は発信規制の対象になりやすく、電話がかかりづらくなります。

発信規制は、音声帯域とデータ通信帯域別に規制されるのが一般的です。

よって、スマートフォンや携帯電話を利用した通常の電話が使えないときでも、データ通信を利用するIP無線機であれば問題なく通話を行えます。

最近起こった災害の時でも、IP無線機が使えたケースはとても多く、多くの自治体などが注目しています。

 

また、IP無線機の場合はグループ通話ができるので複数人との会話が容易です。

IP無線機の場合、音声だけでなくメッセージや動画、写真の送受信もできます。

 

これによって、より容易に被害状況の把握が可能となります。

IP無線機のメリットとしては、専用デバイスがなくても専用アプリをスマートフォンにインストールするだけでIP無線機として利用できる点も見逃せません。

 

IP無線機では、防水機能もあるために悪天候時にも安心して使用できるというメリットもあります。

 

災害時の通信手段確保を行おう

災害発生時には、いかに通信手段の確保ができるかが重要です。

その意味でも、IP無線機が持つ役割はとても大きなものがあります。

 

最適な機種を選定して、いがという時に備えましょう。